雪山で遭難した

今年の2月に、自動車で金沢市の友人宅に向かいました。

愛知県から石川県へのルートは、以下のどちらかです。

 

北陸自動車道(薄い青色)

東海北陸道(濃い青色)

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Googleマップで検索してみたところ、東海北陸道の方が20分ほど早く到着するらしい。

上の航空写真を見ても分かる通りの山道で、雪が降って通行止めになることがよくあります。FR車にサマータイヤなので少し心配でしたが、適当な性格なので突撃することにしました。

 

富山県に入ったあたりで雪が降ってきました。地面に落ちた雪はすぐに解けており、走行に問題はなさそうです。前進します。

Googleマップから示された道が、雪で通行止めになっていました。少し進むと同じ方向に進める道があったので、そちらを選択します。目的のためには手段を変えることも必要です。前進します。

山道を突き進んでいると、雪が強くなってきました。気づけば道路にも積もり始めています。急いで先へ進まなければなりません。前進します。

 

調子に乗って前進しまくっていたら、登り坂で駆動輪が空転しはじめました。そこからだんだんと空回りの頻度が上がってきて、ついに前に進まなくなりました。アクセルを踏んでもエンジン回転数が上がるばかりです。

自動車から降りてタイヤを確認してみると、タイヤ溝に雪が詰まっています。雪を手で掻き出していると、外気温と雪の冷たさでどんどん体が冷えていきます。

溝の雪を取り除き、地面を整えました。アクセルペダルを踏み、ゆっくりとクラッチを繋ぎます。しかし、車は動きません。

 

時刻は午前1時。友達を待たせているので、雪かきしながら少しずつ進んでいくわけにもいきません。そもそも、ガソリンと体力が保ちそうにありません。

「こういう時はJAFを呼ぶんだっけ…?」「友達に到着遅れそうって連絡しとかなきゃ…」などと考え、スマホを取り出します。

しかし、画面に映るのは「圏外」の文字。

 車を置いて下山しつつ、電波の届くところを探すことにしました。体力はある方なので、山の麓までなら歩けそうです。

 

そうして少し歩いていると、電波マークが復活しました。これで助けを呼ぶことができます。ありがとうSoftBankさん。もう少し電波の届く範囲を広げてくれると嬉しいです。

などと考えつつ、まずは友達に連絡をとりました。「遭難したから到着が遅れる」と伝えると、助けに行くよと言ってくれました。優しい…

 

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少しでも近づけないかと悪戦苦闘しながら待つこと20分、友達がやってきました。

 

2人でひとしきり笑ったあと、救助活動に移ります。自動車どうしを牽引ロープで繋ぎ、電話を繋ぎながら引っ張ってもらいます。ちなみに牽引時はロープの中央に0.3m平方の白い布をつけなければいけません。自動車学校で習いましたが、まさか実践に至るとは。

 

なんやかんやありましたが、友人宅までたどり着くことができました。



 

おわり

 

 

 

教訓といいますか、このとき考えたことを書いて締めます。

・現代人はスマホがないとガチで死ぬことがありそうです。今回みたいに遭難しかけたりとか、人気のないところで救急車呼べないとか。

・自動車に乗る人は、自動車学校で習う内容以上の知識を持っておくべきです。FF車とFR車の違いとか、車体を安定させる操作とかを知っておくとよいですね。(余談ですが、この間ヘアピンカーブでスリップして道路外に飛び出しました。カーブ中にブレーキ踏むとタイヤが滑るんですよね。)

・牽引やってみるとめちゃめちゃ難しいです。双方の自動車の速度を合わせないと、車間が広がったり(ロープがビンッてなる)、逆に狭まったり(自動車同士がぶつかる)します。可能であればロードサービスに頼りましょう。

 

以上、読んでいただきありがとうございました!

よい自動車ライフを!()